宋明期の貴州松山遺跡古代ゲノムが明かす西南中国の複雑な遺伝的交流
中国西南部は農業拡散や集団形成の要所ですが、歴史時代の遺伝構造は未解明でした。本研究は貴州省松山遺跡の宋明時代の古人骨8体の全ゲノムを解析。彼らは黄河流域の農業民と強い遺伝的つながりを持ちつつ、広西・福建沿海・東南アジアの古代集団とも交流していたことが判明。一部は現代のミャオ・ヤオ語族とも近縁でした。歴史時代の西南中国における多様な集団の移動と混血の実態が浮かび上がりました。
祖源樹に登録された松山遺跡のサンプルは4例で、Y染色体は全例がC-TY507137に属し、非常に均一な父系系統を示す。ミトコンドリアDNAはG2a1-a、M11a2、A-a1、B4c2cと多様で、母系の多様性が示唆される。Y系統の単一性は父系集団の強い結束や共通起源を、mtDNAの多様性は周辺集団からの女性の流入や地域内多様性を反映する可能性がある。
歴史時代の西南中国では、黄河系農業民の拡散と南方系集団との交流が重層的に起きていたことがわかる。自身のY・mtDNA系統を松山データと比較することで、西南中国やミャオ・ヤオ系とのつながりを考える手がかりになるだろう。
| ハプログループ | サンプル | |
|---|---|---|
| C-TY507137 | 4 |
| サンプル | Y-DNA | mtDNA | 文化 / 時期 |
|---|---|---|---|
| XJZ_M21 | C-TY507137 | M11a2 | · 宋明时期 |
| XJZ_M52 | C-TY507137 | G2a1-a | · 宋明时期 |
| XJZ_M44 | C-TY507137 | B4c2c | · 宋明时期 |
| XJZ_M93 | C-TY507137 | A-a1 | · 宋明时期 |