北米最古級のゲノムが示す、二つの祖先系統と沿岸拡散。
約1万年前の北米古代人91体のゲノムを解析した研究です。北米には氷床の南で分岐した可能性のある二つの異なる祖先系統が存在し、その両方が現代の中央・南米先住民に受け継がれていることが分かりました。この混合の割合は、沿岸沿いの拡散と複数回の混血を支持しています。
この研究に関連する登録サンプルは17体で、Y染色体はすべてQ系統に解決されています。内訳はQ-M3が6体と最も多く、Q-L53とQ-Y4276が各2体、他はQ-Z35705、Q-M930、Q-M848、Q-MPB016、Q-YP1463が各1体です。mtDNAはA2cが6体、A2cbが2体、A2a、A2ca、C1b41a1、C1b41a1aが各1体で、母系はA2とC1bに集中しています。
北米先住民の起源を考える上で、単一系統ではなく複数の祖先系統の混合という視点が重要になります。Y染色体のQ-M3やmtDNAのA2cなど、現代先住民にも見られる系統が古代から確認できる点は、自身のハプログループの由来をたどる手がかりになるでしょう。