3800年前の遊牧集団の家族構成と婚姻ルールをゲノムで解明。
南ウラル地方のネプリュエフスキー墓地に眠る青銅器時代の集団をゲノム解析した研究です。32人のうち23人が血縁でつながり、3世代にわたる家系図が復元されました。中心には6人の兄弟がおり、最年長の兄弟が最も多くの子を残しています。女性は集団外から嫁いできた可能性が高く、男性優位の父系社会だったことが示唆されます。
この研究では32人分のゲノムが解析されました。Y染色体は3人が解読され、Q-FT72566が2人、R-Y3が1人でした。ミトコンドリアDNAは4人が判明し、U1b2が2人、U5a1g1とU5b1bが各1人です。女性の母系系統が多様である一方、男性の父系系統が限られていることは、女性が外部から集団に加わったという解釈を支持します。
父系血縁が社会構造の中心にあった可能性を示す貴重な事例です。自分のY染色体やmtDNAの系統を考える際、性別によって集団への加入や移動のパターンが異なっていたことを思い出すきっかけになるでしょう。