ヴェルギナ1号墓の被葬者は誰か、科学分析が通説を覆す。
ヴェルギナ大墳墓の1号墓「ペルセポネの墓」から出土した人骨を、放射性炭素年代測定・古代DNA・同位体分析で再検討した研究です。成人骨はほぼすべて男性で、25〜35歳・身長約167cmの人物。年代は紀元前4世紀前半に収まります。一方、非成人骨と動物骨はローマ時代の混入で、当初の埋葬とは無関係でした。
この墓からは成人骨と非成人骨が混在して見つかっています。Y染色体は1例がR系統に判定され、ミトコンドリアDNAはH1bとT2bが各1例確認されています。ただし非成人骨はローマ時代の混入のため、これらを単純に1つの家系として結びつけることはできません。王族墓の人物特定には、混入を除いた成人骨の分析が鍵となります。
「王家の墓=特定の王」という物語は、科学分析で簡単に崩れます。古代DNA・年代・同位体を組み合わせることで、混入骨を見分け、本当の被葬者に迫れる点は、古代史と系譜に興味を持つ人にとって重要な視点です。
| ハプログループ | サンプル | |
|---|---|---|
| R | 1 |
| サンプル | Y-DNA | mtDNA | 文化 / 時期 |
|---|---|---|---|
| DEM3237_AH3J5WDRX2_L001 | R | T2b |