13世紀の遺骨をDNAで特定、マーチョー公ベーラの暗殺を証明。
1915年にブダペストのマルガレータ島で発見された男性遺骨を、放射性炭素年代測定、安定同位体分析、古DNA解析などで調査。その結果、13世紀中頃の若い成人男性で、ハンガリー王ベーラ3世の子孫かつリューリク朝のY染色体を持つことが判明し、マーチョー公ベーラと同定された。さらに26箇所の死傷痕から、少なくとも3人による計画的な暗殺だったことが明らかになった。
この研究では1体の男性遺骨が分析され、Y染色体ハプログループはN-VL15、ミトコンドリアDNAはU3b3と判定された。N-VL15はリューリク朝に関連する系統で、U3b3は当時の高身分層にも見られる母系系統である。これらの遺伝子情報が歴史資料と組み合わされ、個人の身元特定に決定的な役割を果たした。
中世の王族の身元がDNAで確認された初の事例であり、Y染色体と母系系統の両方が歴史的な家系と結びつくことを示した。自分のルーツを追う愛好家にとって、遺伝子データが歴史記録を補完し、個人の運命を解き明かす強力な手段であることを実感させる。
| ハプログループ | サンプル | |
|---|---|---|
| N-VL15 | 1 |
| サンプル | Y-DNA | mtDNA | 文化 / 時期 |
|---|---|---|---|
| BPDOM01 | N-VL15 | U3b3 | · 1245–1272 AD |